ブックメーカーを利用するときにしっかりと理解しておきたいのがブックメーカーと税金の関係です。ブックメーカーは通常のゲーム感覚で利用することができるため、税金のことをすっかり忘れてしまうこともあるでしょう。しかし、税金についてしっかりと知識を身につけておかないと、後悔することになるかもしれません。
そこでこの記事では、ブックメーカーを始める前に絶対に知っておくべき、ブックメーカーと税金の関係について解説します。納税の仕組みについてよく理解していない方は、この記事でしっかりと理解を深めるようにしてください。
ブックメーカー税
ブックメーカーで賞金を稼いだ場合、その金額は一時所得とみなされるため、納税の対象となります。
一時所得とは以下の4つのカテゴリーに分かれており、ブックメーカーで稼いだ金額は「懸賞や福引による賞金品、競馬や競輪の払戻金」に含まれます。
- 懸賞や福引による賞金品、競馬や競輪の払戻金
- 落とし物を拾ったときの報労金や埋蔵物発見者の受ける報労金
- 生命保険や損害保険が満期になった際の返戻金
- 法人から贈与された金品
一時所得がある場合、所得税を納める義務が発生します。
ただし、一時所得には特別控除額というものが設定されています。控除額は50万円となっており、ブックメーカーによる1月1日から12月31日まで収入がこの金額以下である場合、税金を納める必要がありません。そのため、毎年自分で収益を計算して、納税する必要があるのかを確認しなければいけません。
一時所得で経費として認められるのは、予想が的中して払い戻しを得た際のべット額のみとなります。予想が外れた時にべットしていた金額は経費として認められないので注意が必要です。
多くの人はブックメーカーをメインの収入源としているわけではなく、趣味の範囲で楽しんでいることでしょう。そのため、ブックメーカーの収入=一時所得と考えて問題ありません。
しかし、レアなケースになりますが、ブックメーカーを利用している目的によっては、ブックメーカーからの収入が雑所得、事業所得となる場合もあります。この場合は、予想が外れた際のベット額も経費に含むことができます。
参考までに、雑所得とは継続的にブックメーカーで利益を出している場合、事業所得はブックメーカーでの利益を生活の柱として生活をしている場合が当てはまります。
ブックメーカーと確定申告
ブックメーカーで所得がある場合、確定申告をして納税する必要があります。
確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日と決められていますが、年によっては曜日の関係で前後する場合があります。
確定申告の仕方は、会社員かそうでないかによって若干違いがあります。ここではその違いと確定申告の方法について詳しく見ていきましょう。
会社員
会社員の場合、通常給料から所得税が天引きされているので、自分で確定申告をする必要はないでしょう。しかし、副収入、つまりブックメーカーからの収益が20万円(控除額50万円を引いた後)を超える場合は、確定申告をする必要があります。
確定申告をする場合は、企業から受け取る源泉徴収票、支払調書を用意する必要があります。支払調書は年末年始に、ブックメーカーから受け取ることができます。万が一ブックメーカーが発行してくれない場合は、自分で記入した支出履歴を代用することもできます(詳しくは各市町村区にご確認ください)。
次に確定申告書を記入します。確定申告書には確定申告書Aと確定申告書Bの2つがあります。確定申告書Aは、給与所得者(会社員、アルバイト・パートの方など)向けとなるので、会社員の方はAを選ぶようにしてください。
また、会社員の方が注意しなければいけない点が、確定申告書にある「給与所得者がその他の所得にかかる住民税の徴収方法」という項目です。この項目にある「普通徴収」にチェックを入れない場合、住民税徴収票が自宅ではなく会社に郵送されてしまいます。
そうすると、副収入があることが勤めている会社にばれてしまうことになります。副業を禁止している企業が多いため、住民税徴収票が自宅に届くよう「普通徴収」にチェックを入れることをおすすめします。
会社員以外
次に、会社員以外の場合、つまりフリーターや専業主婦、個人事業主の場合はどのように確定申告書をすればいいのでしょうか?
基本的には確定申告の方法は会社員と同じです。ただし、会社員のように追加で20万円の控除はありません。確定申告書はフリーターの方は確定申告書A、専業主婦の方や年金受給者の方は確定申告書Bを使用しましょう。
個人事業主ですでに自分で確定申告をしている場合は、新たにブックメーカーからの収益として一時所得の項目を増やすのみです。
専業主婦の方などで誰かしらの扶養に入っている場合、収入の金額によっては不要から外れてしまうことがあります。そのため、どれくらいまで稼いでいいのか、という点に注意しつつブックメーカーを利用するのがいいでしょう。
確定申告の流れ
実際に確定申告をする際には、必要な書類を揃えたうえで、税務署の窓口に直接持っていくか、郵送で提出することができます。そして、無事にすべての書類が受理されると、納付手続きに移ります。
納税方法としては以下の6つの方法があります。
- 金融機関や税務署の窓口で支払う
- 振替納税制度を利用する(4月中旬~下旬に引き落とし)
- ATMやインターネットバンキングで支払う
- e-Taxで支払う
- クレジットカードで支払う
- コンビニで支払う
所得税の納付期限は、確定申告の提出期限と同じ3月15日となります。そのため、この期間までに忘れずに税金を納めるようにしてください。ここまですべての作業を終えると、無事に確定申告、納税と必要な手続きがすべて完了したことになります。
また、最近では国税庁のシステム「e-Tax」を使用して、オンラインでも確定申告ができるようになってきています。ブックメーカーでの収益に関しても、オンラインでの申告が可能です。確定申告になれている、いそがしくて税務署に行く時間がない、という方はオンラインで確定申告を済ませてしまうのもいいでしょう。
ブックメーカーの税金に関する注意ポイント
ブックメーカーで収入があった場合は、必ず定められた期間内に確定申告をするようにしましょう。
ブックメーカーを使用している人の中には、利益が少ないからばれない、ギャンブルだから納税をしなくてもいい、など誤った理解をしており、確定申告を怠ってしまう人がいます。
しかし、ブックメーカーを使用した場合、お金のやり取りを銀行口座などで確認することができるので、しっかりと証拠が残ります。確定申告をしなくてもばれないと考えている人もいるようですが、国税局はランダムに調査を行っているので、納税していない場合はばれます。
そして、納税していないことがばれた場合、納付すべき本税に加えて無申告加算税を支払わなければいけません。そうすると、せっかく稼いだ金額の大部分が税金として取られてしまうこともあります。
そのため、ブックメーカーを使用する際には納税に関する正しい知識を身につけて、決められた期間にしっかりと納税をする必要があります。
まとめ
ブックメーカーを使用して利益があった場合は、確定申告をして税金を納める必要があります。この点をよく理解していないと脱税となり、後からペナルティが課せられる場合があります。ブックメーカーは納税しなくてもいい、納税をしなくてもいばれない、という考えは今すぐ捨てて、ブックメーカーと納税に関する正しい知識を身につけたうえで、スポーツベットを楽しむようにしましょう。