最近日本でもよく目にするようになったブックメーカー、スポーツベットという言葉。
なんとなくギャンブルに関する用語だということはわかっていても、具体的にそれらが何をするのかまで理解していないという方も多いことでしょう。
特に、スポーツが好きな人なら「ちょっとやってみたい」という気持ちになるかも知れませんが、ギャンブルだけに違法か合法かが気になりますよね。
そこでこの記事ではブックメーカー、スポーツベットとは一体何なのか、特にその合法性について解説していきます。
ブックメーカーとは?スポーツベットとは?
ブックメーカーとは、欧米における賭け屋のことであり、イギリス発祥の賭けの主催会社の総称として使用されています。
一方、スポーツベットとはブックメーカーを通じて、スポーツの結果に対して賭けるギャンブルの総称です。
同じことではないので、ご注意を。
スポーツベットはヨーロッパで長く楽しまれている娯楽であり、なんとスポーツベットが行われていたという最初の記録が残っているのが紀元前767年だといわれています。
その後、時代の変化と共にスポーツベットの楽しみ方も大きく変わってきて、近年ではブックメーカーを通じてオンラインでスポーツベットが楽しめるようになっているのです。
日本における公営ギャンブルでは、利用者の賭け金の30~40%が主催者側の利益として回収されてしまいます。
一方でブックメーカーは4~6%の手数料のみを受取り、それ以外の資金は利用者に返金されます。
このような手数料の低さからブックメーカーはオッズが高いことで知られており、近年のブックメーカーブームにつながっているのです。
このブームによって、現在では世界中に何千ものブックメーカーがあるといわれています。
ブックメーカーでは主にスポーツの結果に対して賭けをするスポーツベットが楽しまれていますが、最近ではスポーツだけではなく、天気や政治、エンターテインメントなど幅広いジャンルにて賭けを楽しめるようになってきています。
日本でブックメーカーをしても違法にならない?
日本国内ではギャンブルが法律で禁止されています。
では日本人が海外のブックメーカーを使用してスポーツベットをした場合、違法となってしまうのでしょうか?
日本の刑法185条には以下のように定められており、ギャンブルをした場合は罰則が与えられます。
(賭博)
第185条 賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
また、第186条では以下のように定められています。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第186条 常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
この憲法をその通りに理解すると、日本国内でブックメーカーを利用した場合も、法律違反になると考えるのが通常でしょう。
しかし、ここで重要となるのが「ブックメーカーが海外で運営されている合法の企業である」という点です。
上記の賭博罪は主に胴元を罪に問うことが目的となっています。
しかし、ブックメーカーは海外で合法的に運営されている以上、日本の法律では罰することができません。
本来の目的である胴元を取り締まらずにプレイヤーだけを処罰の対象とするのは、本来の賭博罪の目的とは矛盾してしまいます。
このような背景によって、日本国内からブックメーカーを使用したからといって違法となることは考えにくいのです。
ただし、ブックメーカーが違法に運営されている、サーバーを日本国内に置いている、という場合は違法となる場合があります。
そのため、海外で運営されているから問題ない、と安易に判断するのではなく、そのブックメーカーが合法かつ日本国内にサーバーを置いていないかどうかもしっかりと確認する必要があります。
日本での逮捕者・裁判例
結論から言うと、ブックメイキングに関連して逮捕者は出ていない。一方、同じような立場にあるオンラインカジノでは、2006年に3人の逮捕者が出ている。
しかし、最後まで争う姿勢を見せていたプレイヤーたちは、結局、起訴されなかったのです。
この国での違法賭博は、賭博提供者(事業者)と賭博者(プレイヤー)の双方が日本国内で違法な賭博行為に関与していなければ成立しないため、海外で合法的に活動している企業を違法賭博で処罰することはできなかったのです。
海外のインターネットのカジノサイトで賭博をしたとして、京都府警は10日、賭博(単純賭博)の疑いで(中略)3容疑者を逮捕した。府警によると、無店舗型のオンラインカジノの個人利用客が逮捕されるのは全国初とみられる。 逮捕容疑は2月18~26日、会員制カジノサイトに接続、カードゲームで現金計約22万円を賭けたとしている。3人は容疑を認め、「海外サイトなら大丈夫だと思った」と話している。
簡単にまとめると、海外で政府からライセンスを受けているブックメーカーを起訴することはできないので、逮捕者は出ていませんが、そのブックメーカーが日本にあれば、すぐに逮捕されて起訴されてしまいます。これは非常に気をつけなければならないことです。
ブックメーカーの合法性の解説動画!
ブックメーカーを安心して楽しむために知っておくべきこと
では、日本の法律に触れることなく安全にブックメーカーを利用するためには、どのような点に気を付ければいいのでしょうか?
ライセンスを取得しているブックメーカーを利用する
ブックメーカーは運営するために、ライセンスを取得する必要があります。
このライセンスを取得するには会計監査を受けたり、不正行為が行われてないか調査が行われたりし、優良な企業であるかが細かくチェックされます。
そのため、ライセンスを取得しているブックメーカーであれば、安全に利用することができます。
一方でライセンスを取得していないブックメーカーは違法サイトとなるので、絶対に利用しないようにしてください。
ライセンスの有無は各ブックメーカーのホームページの下部に記載されているので、ここを必ず確認するようにしましょう。
インカジ店でプレイは不可
インカジ店とは、インターネットカジノのことで、カフェなどのお店の中でお客がスポーツベットやカジノを楽しめる場所のことを指します。
インカジの場合、お客は店舗側にお金を支払い、勝利した際も店舗側から賞金を受け取る仕組みとなっています。
つまり、ブックメーカーではなく、インカジ店が胴元となり、日本国内でギャンブルが成立してしまっていることになります。
そのため、これは賭博罪に該当し、胴元であるインカジ店と利用者が違法行為としているとみなされ、逮捕される可能性があります。
このように同じスポーツベットであっても楽しむ場所によって違法かどうかの判断が異なるので、スポーツベットは自宅でのみ楽しむのがいいでしょう。
安全なブックメーカーを選ぶ方法
ここでは具体的に安全なブックメーカーを選ぶ方法を見てきましょう。
ライセンス
すでに紹介した通り、安全なブックメーカーを選ぶにはライセンスのチェックは欠かせません。各ブックメーカーの公式サイトの一番下にはライセンスマーク、またはライセンスの説明の記載があるので、ここを確認しましょう。
キュラソー島、マルタ共和国のライセンスを取得したブックメーカーが特におすすめですが、その他にもイギリス、ジブラルタル、マン島が発行するライセンスも業界では信頼できるライセンスとして高く評価されています。
ライセンスの中にはフィリピンのライセンスを取得しているものもありますが、上記のライセンスと比較すると安全性は劣ります。
第三者機関の監査
ブックメーカーがライセンスを取得しているかどうかは、最低限のチェック項目です。
さらに安全性を確かめたいのであれば、ブックメーカーが第三者機関の監査を受けているのかを確認しましょう。
ブックメーカーの中にはeCOGRAなどの第三者機関や会計の会社から定期的にオッズやベットに関する監査を受けているものがあります。
これらの第三者機関によって不正行為が行われていないかが厳しくチェックされています。
第三者機関の監査を受けているかどうかについても各ブックメーカーの公式サイトの一番下で確認することができます。
セキュリティ対策
ブックメーカーを利用する際には、住所や氏名などの個人情報や、クレジットカードや銀行口座などの支払い情報を入力しなければいけません。
そのため、ブックメーカーが個人情報を厳重に管理しているかをしっかりと確認する必要があります。
プレイヤーの個人情報を守るため、SSL(Secure Sockets Layer)やTLS(Transport Layer Security)を採用しているブックメーカーに登録するのがおすすめです。
各ブックメーカーがどのようなセキュリティ対策を講じているかはプライバシーポリシーから確認することができるので、アカウントを登録する前に一度目を通しておくといいでしょう。
出金に遅れはないか
ブックメーカーの中には、出金の際に遅延がよく発生するものがあります。
このような場合、ブックメーカーの運営状況が悪いことを意味していることがあります。
過去には出金の遅延が頻繁に発生していた後に、サイトが閉鎖してしまったという例もあります。
そのため、そのようなリスクを避けるためには、常に迅速に出金が行われているブックメーカーを選ぶことをおすすめします。
出金スピードについては、実際の利用者のレビューを参考にするといいでしょう。
安心して利用できるブックメーカーはここ!おすすめのブックメーカー3選!
ここでは当サイトおすすめの安心して利用できるブックメーカーを紹介します。
以下のブックメーカーはすべて上記の基準を満たしているので、安心して利用することができます。
William Hill(ウィリアムヒル)
William hillは日本で最も知名度が高いブックメーカーの1つであり、すでに多くの日本人ユーザーを獲得しています。
William hillは創業80年を超える老舗企業かつイギリス最大のブックメーカーの1つであるため、特に信頼が高いブックメーカーとして大変おすすめです。
William Hill(ウィリアムヒル)は由緒正しきブックメーカー。この名を知らないスポーツベットファンはいないはず。今回はそんな超大手に迫ります。
Bet365は世界中に1900万人以上の利用者を抱える世界最大のブックメーカーです。
日本人ユーザーからは「使いやすい」という口コミが多くみられ、ユーザビリティーが高いブックメーカーとして定着しています。
bet365は、スポーツベット愛好家なら、一度は使ってみるべきブックメーカー。初心者には少し取っつきにくいところもあるかもしれませんので、慣れてから移行するのがおすすめです。先にアカウントを作っておいて、他サイトと併用するのもいいでしょう。
Pinnacle(ピナクル)
Pinnacleは、1998年に開業したオンライン専業ブックメーカーで、業界でも特に高いオッズを提供していることで知られています。
また、賭け金の上限をもうけずにプレイヤーが稼ぎやすい環境を整えているので、主にハイローラーから人気を集めています。
Pinnacleの立ち位置はハッキリしています。プロ向けです。はじめてのブックメーカーデビューであれば他のブックメーカーを選ぶのがいいでしょう。慣れた後に、こちらに移行するという流れがいいかもしれません。
まとめ
ここまでの解説でご理解いただけたかと思いますが、ブックメーカーを日本から利用したからと言って違法となるわけではありません。
しかし、その際はライセンスを取得している合法のブックメーカーを選ぶ必要があります。
この記事で紹介したブックメーカーのチェックポイントをよく確認すれば、安全に楽しくスポーツベットを楽しむことができるでしょう。
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